住宅ローンの一種である親子リレーローンのメリットや注意点について

親子で暮らすための二世帯住宅などを建てる際に使える親子リレーローンをご存じでしょうか。
利用するには条件がありますが、魅力的なメリットがあります。
住宅ローンの親子リレーローンについて、メリットや注意点をご紹介します。

住宅ローンの親子リレーローンの仕組みとは？

親子リレーローンとは、親子二世帯が同居する住宅を建てるときに親子でローンを組むことです。
最初は親がローンを支払い、定年などで現役を引退したときに子どもがそのローンを引き継ぐ仕組みになっています。
利用するために必要な条件は金融機関によって違いますが、主なものは以下のとおりです。

●現在同居中であるか、将来同居する予定の親子
●親の年齢が借り入れ時に70歳未満
●最終返済時に子どもの年齢が80歳未満
●返済を親から引き継ぐ子どもは1人
●親と子ども、どちらも収入が安定している
●団体信用保険への加入

住宅ローンの親子リレーローンのメリットについて

親子リレーローンを利用するメリットにはどんなことがあるのでしょうか。

借り入れ可能額を増やせる

親と子どもの年収を合算した金額が、返済能力の判断基準となるため、親か子どものみで住宅ローンを組むより多くの金額を借り入れることができます。

返済期間を長くできる

2世代にわたっての返済になるため、返済期間を長くすることで毎月の返済額を抑えられます。

親子で住宅ローン控除が受けられる

住宅購入時に受けられる住宅ローン控除が、親も子どもも受けられます。

親が高齢でも住宅ローンを組める

例えば、親が60歳で住宅ローンを組むと、15～20年で完済しなければなりません。
しかし、親子リレーローンであれば、子どもが80歳までに完済すれば良いので、35年ローンが可能になります。

住宅ローンの親子リレーローンの注意点とは？

親子リレーローンを利用する際の注意点についてご紹介します。

新たな住宅ローンが組めない

親が住宅ローンを支払っている最中に、子どもが転勤などで別居するにあたり、住宅を購入したくてもすでに親子リレーローンを契約しているので、別の住宅ローンを利用することはできません。

みなし贈与にならないように登記する

住宅ローンの負担割合と不動産の持ち分登記が一致しないとみなし贈与となる場合があります。
親子でローンを組んだにも関わらず、いずれ子どもの名義になるからと100%子どもの名義で登記してはいけません。

団体信用保険の加入

住宅ローンを組む際には団体信用保険への加入が必須です。
親子リレーローンでは、親子いずれか一方が加入するケースが多く、加入していない方が亡くなると残された方がローンを引き継ぐことになります。
また、親が加入した場合、満80歳の誕生月の末日で保障期間が終了するので、子どもが加入する必要があります。

まとめ

親子リレーローンは、最初は親が支払い途中で子どもが引き継ぐ仕組みとなっています。
新たに別の住宅ローンを組むことができないなどの注意点はあるものの、親子二世帯での同居住宅を建てるのであれば、メリットも多いのでご利用してみてはいかがでしょうか。
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